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H26時習館SSH海外重点枠 実施要項

1 主催

愛知県立時習館高等学校

*平成25~27年度文部科学省指定スーパーサイエンスハイスクール(SSH)事業における 海外重点枠として実施

2 テーマ

「国際性と実践的コミュニケーション能力を合わせもつ科学技術エキスパートの育成~英国及びドイツの高校生との科学技術交流~」

3 趣旨及び研究の概要

(1)趣旨

英国及びドイツの高校生との国際交流、並びにケンブリッジ大学、ロンドン大学の研究者による講演等を通して、最先端の理科学研究を学ぶとともに、国際人としての資質を磨き、英語によるコミュニケーション能力を身に付けさせる。

(2)研究の概要

①国際的な学術の世界で活躍できる人物の育成

大学又は大学卒業後に、世界の科学技術をリードする大学や研究機関で学び活躍する人物の育成を目指す。そのためには、高校生の時期に海外の先進的な理数教育を受けている同世代の高校生や世界を代表する研究者との交流を通して、自然科学分野を中心とした国際的視野を身につけるとともに、高度な英語運用能力を磨き総合的な国際性を育成することが大切である。

具体的には、本校の姉妹校である英国のセント・ポールズ校及びセント・ポールズ女子校、ドイツのオットー・フォン・タウベ・ギムナジウム校との関係をもとに、英国・ドイツの先進的な教育を展開している複数の高校と、本校を拠点校とした愛知県内の高等学校と連携し、自然科学分野での共同研究や英語による合同研究発表会を開催する。

また、ケンブリッジ大学、ロンドン大学における世界を代表する研究者の講演、キャヴェンディッシュ研究所の若手研究者との交流を通して世界で活躍したいという意欲を涵養する。

②研究活動の国際化及び深化

現在各校、各個人で行っている研究テーマをもとに、英国連携校において同様な分野で研究活動している生徒と電子メール等を利用し、意見交換を積極的に行う。また、英国・ドイツの連携校と同一のテーマに対する共同研究を実施する。

このことにより、自校のみならず他校並びに他国の高校生の研究成果や科学的思考を吸収することができ、現在の研究方法を発展させ、研究内容をより深化させるとともに探究心や研究意欲の向上につながることが期待できる。

  

③国際感覚をもつ教員の育成と資質向上

英国連携校と本研究に携わる理数系教員の交流を通して、両国の理数教育活動の意見交換・情報交換し、科学技術エキスパート育成のための視点を学ぶ機会とする。

海外の学校との連携を推し進め、展開していく経験は、本研究に係わる多くの教員の国際的視野の拡大、スキルアップと資質向上につながり、現高校生のみならず、将来にわたる高校教育全体の向上につながることが期待できる。

④研究成果の普及

1年間の国内研修の仕上げとして、「科学三昧inあいち2014」(平成26年12月に開催予定)において英語によるステージ発表及びポスター発表を行う。平成25年度の事後アンケート等を総括すると来場者からの評価は高く、また発表者のスキルアップにつながり大きな成果があった。

あわせて、一年間の活動内容を成果報告書としてまとめることにより成果の普及に努める。年度末には研究成果を英国で発刊されている理科教育研究誌(Physics education他)に投稿し、広くその成果を英国及び日本、ドイツの高校生に紹介する。

⑤最先端の大学等の施設訪問及び研究者との交流

ケンブリッジ大学、ロンドン大学において、世界を代表する研究者に講演を依頼する。質疑応答等を通して研究者の科学に対する姿勢を学ぶとともに交流を深める。また、キャヴェンディッシュ研究所を訪問し、現在の世界最先端の科学の土台となった研究の一端に触れる。このような研究機関・施設の訪問に関しては、サイエンスコミュニケーター(各施設に配置されている専門の解説者)の協力を得て、より密度の高いものとなるようにする。

4 連携対象となる学校と参加生徒数

(1)時習館高校及び県内の連携校

愛知県内の高等学校の生徒で、自然科学に対する意欲、興味、関心並びに能力が高く、地域や各校の中心となって研究活動している生徒。対象生徒は1年生から3年生までの全学年とする。ただし、平成27年3月に実施する現地研修(訪英)については、2年生の生徒のなかから36名程度(予定)を選考する。

(2)海外の連携校

ア 英国 セント・ポールズ校とセント・ポールズ女子校及び他の高校

  ※補足:セント・ポールズ校とセント・ポールズ女子校について

両校ともに英国における最も高度かつ先進的な理数教育を行っている学校であり、多数の生徒がケンブリッジ大学やオックスフォード大学及び米国のIVYリーグの大学へ進学している。

イ ドイツ オットー・フォン・タウベ・ギムナジウム校

  ※補足:オットー・フォン・タウベ・ギムナジウム校について

ミュンヘンにある男女共学、中高一貫の公立学校であり、ドイツ有数の科学教育先進校である。才能ある生徒のために、数学と理科に特化したハイレベルクラスを設置し、ミュンヘン工科大学での講義・研究等に参加している。英国のセント・ポールズ校とは20年以上前から姉妹校関係にあり、活発な交流が行われている。

5 事業内容

(1)オリエンテーション並びに国内連携校合同会議の開催

ア 期日 平成26年6月14日(土)

イ 主な内容

  a 本研究の目的と内容の説明

  b 講演会 演題:「国際会議での発表における質疑応答の極意」(仮題)

講師:大学教授等に依頼

  ※国際会議での発表について専門家の講義を受講することにより、英語によるプレゼンテーションの方法を学ぶ。

(2)事前研修

  ア 目的

英語によるプレゼンテーション能力及びコミュニケーション能力の向上を目的とする。英語による質疑応答に対する英語力の向上を図るプログラムを実施する。あわせて科学に関する英語論文等を教材として使用する講義を行い、読解力と科学的専門用語の理解力を高める。

  イ 期日 平成26年7月から平成27年1月の8回程度(主として土・日曜日)

  ウ 主な内容

    (ア) 外国人研究者による講演 サイエンス・ダイアログの活用

    ※サイエンス・ダイアログとは

独立行政法人日本学術振興会(JSPS)のフェローシップ制度によって、多くの外国人研究者が日本の研究機関で最先端の科学を研究しており、その中から有志を募り、高等学校で英語による講義を行うプログラム。

    (イ) 英語によるステージ発表、ポスター発表に係る作成、内容、発表方法の指導

    (ウ) 語学研修

エ 講師並びにTA

大学教員(理学系)、豊橋技術科学大学並びに愛知大学の留学生、県立高校に配置されている英語指導助手(ALT)、英語科教員、理科教員

(3)英国及びドイツの連携校とのインターネットによる情報交換

    ア 目的

英国及びドイツの連携校の生徒と電子メールで互いの研究内容等について情報交換を行い、現地研修(訪英)が充実したものにする準備の機会とする。また、来日時並びに訪英時は互いの研究についての意見交換等を行い、研究内容がより深いものになるようにする。

    イ 期日 平成26年5月から平成27年3月まで

    ウ 指導担当 本校及び連携する学校の教員

(4)国内研究発表会(「科学三昧inあいち2014」のプログラムの一つとして実施)

    ア 期日 平成26年12月下旬

    イ 内容

英語によるステージ発表とポスター発表を行い、研修を通して学んだことを発表する場とし、来場した高校生とともに研究成果を共有する機会とする。会は司会進行、質疑応答も含めて全て英語で行うこととし、効果的なプレゼンテーション並びに応答ができたかを検証する。

(5)現地研修(訪英)

    ア 期日 平成27年3月1日~8日(6泊8日)

    イ 研修内容

(ア) 日英独3国の生徒による合同研究発表会の実施

英国セント・ポールズ校において、日英独3国の高校生が各自の研究及び共同研究の内容によるステージ発表及びポスター発表を行う。

    (イ) 大学・研究施設等との連携

○ケンブリッジ大学(大学の研究者による講演)

研究室の見学及び物理系、化学系、生命科学系、数学系等の研究者に講演並びに研究室等の見学を依頼。研究者との質疑応答を通じて英国の科学教育の在り様や研究環境の状況を体感する。

○ロンドン大学(大学の研究者による講演)

研究室の見学及び物理系、化学系、生命科学系、数学系等の研究者に講演並びに研究室等の見学を依頼。研究者との質疑応答を通じて英国の科学教育の在り様や研究環境の状況を体感する。

○キャヴェンディッシュ研究所

世界最先端の研究の一端を学ぶとともにノーベル賞受賞者を多数輩出してきた研究所の歴史と研究環境並びに研究者の姿勢を体感する。

○ロンドン自然史博物館

展示物の見学及び希望に応じて生命ギャラリー・地球ギャラリー・ダーウィンセンターの3つのセクションにて研修を行う。

○科学博物館

数学、物理学、化学、エンジニアリング、輸送、鉱物学並びに通信といった「科学」に関するあらゆる分野のうち、各自の研修テーマに沿って見学し、レポートを作成する。

○大英博物館

大英帝国時代の植民地から持ち込まれた各国の貴重な文化遺産を目前にすることで文化財保護の観点を学び、時代背景等を体感する機会とする。また、各自の研修テーマに沿って見学し、レポートを作成するとともに各班、個人が体感した内容を発表する場を設定し、学習内容を共有するよう努める。

(6)英国の理科教育研究誌等への投稿

  

日英独三国の高校生が協力して、英国の理科教育研究誌“Physics education”等に研究内容等を投稿する。

(7)報告書の作成

本研究について、参加者のレポートや関係者に対するアンケート等を実施することにより評価する。成果報告書は英語でまとめることとし、次年度以降の国際連携事業の参考とする。